12月2日(ブルームバーグ):米格付け会社ムーディーズは2日、三菱東京UFJ 銀行や三井住友 銀行など5行の長期預金・債務格付けを「Aa3」から1段階引き下げ、「A1」にすると発表した。格付見通しは「安定的」とした。

発表資料によると、同社は「日本政府が銀行に支援を提供する能力は政府債務格付に最も的確に反映される」とし、1日公表した日本の政府債務の格下げ(「Aa3」から「A1」)が理由とした。ただ、日本政府が主要行を支援する意思は引き続き非常に高いとみている。

メリルリンチ証券の上田祐介チーフクレジットアナリストは、格下げの銀行への影響について「今の時点で大きなインパクトはない」とみている。しかし今後、S&Pが格下げで追随したり、ムーディーズがさらにレーティングを下げるようなら「デリバティブ市場の取引条件悪化や海外で債券を発行する際のコスト高のリスクがある」と指摘した。

格下げは、2行のほか三菱UFJ信託銀行、静岡銀行 、中国銀行 も同様に「Aa3」から「A1」に下げ、見通しは「安定的」とした。

ムーディーズは1日、日本国債の格下げ理由として「財政目標の達成と債務抑制に関する不確実性の高まり」、「経済成長に向けた政策の不確実性およびデフレ終息に向けての課題」、「政策の有効性および信頼性の低下が債務負担能力を低下させる可能性」を挙げた。

2014/12/2 ブルームバーグより