三菱東京UFJ銀行は通所介護事業者(デイサービス)の資金繰りを支援する枠組みをつくった。事業者が介護報酬を受け取るまでの運転資金を、電子債権を現金化するかたちで融通する。事業者は決算書の提出など面倒な手続きをせずに資金を調達できる。

 デイサービスは高齢者を日中に預かり、食事や入浴、機能訓練などのサービスを提供する。事業者は介護報酬を国民健康保険団体連合会に請求するが、入金まで1カ月ほどかかり、資金繰りに苦労する事業者が多い。

 三菱UFJは三菱総合研究所や介護情報サービスの日本ケアコミュニケーションズ(山形県南陽市)と連携。特定目的会社(SPC)が介護報酬の支払いをあてにして振り出す電子債権を現金化することで事業者の資金繰りを支える。事業者は年4~5%の手数料で請求額の95%程度を調達できるという。三菱UFJリースが設備資金を融通するなどグループ会社とも協力する。

2014/10/15 日経新聞より